RUN!RUN!RUN!

RUN!RUN!RUN!

今年いっぱい出た走る本の1冊。
優秀が故の傲慢な少年、というのが先日読んだ「いつもの朝に」の兄のほうとかぶる。
そして彼らはどちらもその出生と血に悩むのである。
なんだかシンクロ。


「走る」といいつつ実は主人公はあまり走らない。
ある理由からサポートのほうへ回るわけで、サポートしつつ人間として成長していくといえばそういう話なのだが。
結末はちょっと気に入らないながらも楽しんで読めた。
良い本であると思う。




かび (小学館文庫)

かび (小学館文庫)

幼稚園の送り迎えでの些細なトラブル、ねちっこく繰り返される姑のいやみ、ウェイトレスの尊大な態度……日々の怒りを呑み込んで、波風を立てずに生きてきた主婦・友希江。しかし勤務中に脳梗塞で倒れた夫を退職に追い込もうとする会社のやり口に、ついにキレた! 主婦一人、地元の大企業相手に、手段を選ばぬ報復を開始!

爽快なカタルシスが得られるであろうと読み始めた本書、読み進むごとに不快感が募る。
それはなぜだろうと思ったら、友希江の行動の根底に愛がないからなんだな。
うん。