9・10

書店員杏子&書店員アルバイト探偵(?)多絵、幽霊騒動のあった老舗書店に出張です。
うーん、ちょっと無理があるかなあ。
いい大人たちがこんなにも小娘たちに振り回されていいものか。自分勝手な聞き込みに渋る悪役たちの方が普通の反応だと思うけど。
謎解きの部分も感覚的過ぎ。
本が好き、本屋が好き、というのは良く伝わってきたけどさ。
殺人とかでない、本屋の日常の謎を扱う短編の方がやっぱいいんじゃないの?




フェイク (角川文庫)

フェイク (角川文庫)

「大学を卒業したものの内定をもらえず、銀座のクラブ「クイーン」でボーイとして働き始めた陽一。多額の借金を返済するため、世間を欺き、大金を手中に収めようとするが・・・。コミカルタッチの拝金小説。」


積んでいたらいつまでも良く売れるので読んでみた。
巻き込まれ型コンゲームって感じかな。
コンゲームって言うにはいささかお粗末な金儲けだけど。
陽一の素直な情けなさ加減とか良かった。何より勢いがあって読みやすいし。


コンゲームといってまず思い出すのは、「紳士同盟小林信彦/新潮文庫 とか、「ふしぎの国の犯罪者たち」山田正紀/文春文庫 。
どちらもスマートで遊び心あふれた犯罪を描いた作品だった(と思う。何しろ古い記憶なので)。